お寿司にとっては絶対に外せないものですね。寿司というのは、極端に言えば、シャリ、海苔、本わさびが美味しければ、ネタは要らないと言っても過言ではありません。美味しいと言われる一流の寿司店は、実はネタにさほど遜色はありません。差が出るのは、シャリ、海苔、そして本わさびの３つです。それ程に重要なものですので、本わさびの状態が良いと私たちのパフォーマンスも上がってきますね。

鋼鮫は鮫皮おろしと比較してもすごく細かくクリーミーにすりおろせます。そして、香りと辛味が強いですね。実は、鋼鮫で本わさびをすりおろした時、久しぶりに涙が出ました。

それほどに香りと辛味が強いということですね。寿司の板前を30年以上続けていますので、本わさびをすりおろしても、涙が出てくるという経験はしばらくありませんでした。すりおろし面が緻密に計算されているのだと思います。
そして、すりおろした時の目の細かさが抜群だと感じました。鮫皮おろしは水っぽい本わさびだとシャビシャビになってしまうのですが、鋼鮫は多少水っぽくても粘りに変わります。

手入れしやすいことも助かっています。本わさびは、すりおろして5分も経てば香りや辛味が抜けはじめてしまうとても繊細な食材です。寿司を握る直前にすりおろして、お客さまに提供するようにしていますので、さっと洗えるのはありがたいですね。
鋼鮫を使用して改めて実感することですが、刺身も寿司も、本わさびの辛味や香りが増すことは、お客様にとって大変価値のあることだと思います。お客様からも「わさびがさらに美味しくなった」と喜んでいただいています。